プロパガンダ入門
プロパガンダ入門
著者/ネイサン・クリック
訳者/渡会圭子
出版社/筑摩書房
サイズ/336ページ 15*10.5cm
発行(年月)/2026年5月
それが何を動かしたか
プロパガンダといえば、扇情的な演説や集会、制服、ポスターなどを通じて大衆を操作するメディア戦術を想起しがちだ。だが、それはごく一面的な見方に過ぎない。本書では、プロパガンダがいかにして様々な出来事をつくり出し、人々のアイデンティティを刺激し、アイデアを単純化して欲望・恐怖・罪悪感・怒りといった感情を喚起していくかを具体的に解説していく。そこから見えてくるのは、プロパガンダそれ自体は悪ではなく、人々に何かを伝え、社会を動かしていくうえで不可欠のツールだということだ。そのメカニズムを知り、批判的に活用する術を学ぶ現代の必読書。本邦初訳。解説:横路佳幸
<目次より>
第1章 プロパガンダとは何か
プロパガンダを定義する(プロパガンダは近代的な技法の組み合わせ/反射的な行動を生み出し、組織化し、方向づける/大衆としての個人/出来事をつくり上げる/アイデンティティをつくり出す/アイデアを単純化する/激情をかき立てる)
なぜプロパガンダから抜け出せないのか
第2章 動機の形成
周辺的ルートと中心的ルート
反射
神話
補償的代替物
認知的不協和(変更/否認/ボルスタリング/書き換え/差異化/超越)
なぜ誰もおとなしいヒツジではないのか
第3章 出来事をつくり出す
疑似環境
プロパガンダのカテゴリー(隠れたプロパガンダと明白なプロパガンダ/垂直的プロパガンダと水平的プロパガンダ/政治的プロパガンダと社会学的プロパガンダ/扇動のプロパガンダと統合のプロパガンダ/合理的プロパガンダと非合理的プロパガンダ)
ニュースになる
なぜプロパガンダには依存性があるのか
第4章 アイデンティティをつくり上げる
同一化
グランファルーン
権威
オーセンティック・パーソナリティ(聞こえのよい美辞麗句/気前のよさ/メディア・イベント/スポークスパーソン/オーバーヒアリング/自己犠牲/分断)
なぜ見た目が重要なのか
第5章 アイデアを単純化する
推論上の飛躍
パッケージング
クリシェ
生々しさのアピール
アンカリング(カードスタッキング/質疑応答/おとり/アナロジー/ファクトイド/丸め込み)
なぜ民主主義に単純化が必要なのか
第6章 激情をかき立てる
気分、情動、感情
欲望
恐怖
罪悪感
怒り
なぜ感情は合理的なのか
第7章 プロパガンダは私たちを救うのか、破滅させるのか
読書案内/用語集/解説(横路佳幸)/原注/参考文献/索引
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