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ヘンリー・ソロー日記 1852年

ヘンリー・ソロー日記 1852年

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著者/ヘンリー・ソロー
訳者/山口晃
出版社/木菟書房(発売/虹霓社)
サイズ/876ページ 19*13cm
発行(年月)/2025年7月

 

小さなハチたちは、実はすぐれた旅人なのだ

刊行から170年を超えてなお読み継がれている名著『森の生活/ウォールデン』で知られるヘンリー・ソロー。彼が20歳から晩年まで書き続けた膨大な日記を邦訳するプロジェクト(全12巻)がいよいよ再開。前作『1851年』(而立書房より既刊)から4年半、待望の続刊です(版元が変わります)。

植物、鳥、魚、動物、昆虫、石、天候、月、太陽、雨、雲、雪、風……ソローの何気ない日々の描写は、なぜ私たちの心を揺さぶるのだろうか…。翻訳は多くのソロー本を手がけてきた山口晃。


「ここ数日間の暖かい天候は、薪の山が低くなってきた者、服がぼろで薄いもの、そういった貧しい者たちにはなにより嬉しいことであった。一週間前に会った足の指のところで靴の先端が裂けていた小さな男の子は喜んだにちがいない。」(2月7日)

「今は静かな夕方の時間だ。大気の中には昆虫がいる。クロウタドリはコンクェリーとさえずる。コマツグミは小声で鳴き、歌う。ルリコマドリがさえずる。フェアヘーヴンと熊の丘のリギダマツに差す日没の光が、暖かく木々を照らす。というのも光線は柔らかな夕べの大気を通して水平に木々に当たるからである。」(4月11日)

「気象学者はいる。しかし素晴らしい日没をだれが記録するのか。人々は風の向きは記録しているが、日没と虹の美しさを記すことは怠っている。」(6月28日)

<出版社より>
ようやく『ヘンリー・ソロー日記』を刊行できることとなりました。876頁という数字からもご想像いただけるかもしれませんが、製作作業に相当な時間を要しました。そもそもこの『1852年』は、前巻『1851年』を刊行した而立書房様で製作を進めておりました。ですが、刊行までに長い時間を要することになり、翻訳者・山口晃さんのお考えもあって少しでも早期に刊行するため、『1852年』以後(全12巻を予定)は而立書房様の協力のもと、虹霓社で刊行することとなりました。

日本に住む多くの人にとってソローと言えば『森の生活』です。孤独・孤高の人というイメージも強いでしょう。私もそうでした。でも山口さんは「彼にとって森の生活は、そうでなかった日々とくらべ根本的に大切だったのだろうか」と問いかけます。日記は「そうでなかった日々」が静かに深く流れていきます。山口さんは言います。そんなソローの何気ない日々は私たちのふつうの日々に繋がっていると。

虹霓社としては、山口さんの初著書『ある水脈と石川三四郎』に引き続いての仕事になります。ソロー日記の全巻翻訳は、これまで数多くのソローの翻訳を手掛けてきた山口さんのライフワークです。そのためだけに今回、山口さんは「木菟書房」を自ら立ち上げました。膨大な量が遺されているソロー日記を外国語で全巻翻訳し、刊行した人はまだ世界に存在しません。それは文量もさることながら、何度も新訳が出る『森の生活』や他のエッセイと違って、たくさん売れる見込みがないからでもありましょう。虹霓社だからこそできることをやりながら、山口さんの〝壮大な物語〟の完結まで伴走していくつもりです。

「世のため人のためという大きな志は私にはありません。しかし若い人がこの世界に在り、これまで人々が繰り返し歩んできた小道を残しておきたいという微かな志を持ちながら、私はソロー全日記を刊行していこうと思っています。 山口晃」

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