この身体で生きていく
この身体で生きていく
著者/共同通信社(編)
出版社/亜紀書房
サイズ/304ページ 19*13.5cm
発行(年月)/2026年8月
身体は人間を人間たらしめている
からだの声と向き合い、人生を変えた人びとの姿に、いまを生き抜くヒントを探る50編。生きる〈手触り〉を取り戻すために。
スマホから得られる知識でわかったつもりになり、いつのまにか誰かの「正解」を生きようとしてしまう時代に、自分の身体を手がかりに、進むべき道を見出した人びと。彼ら/彼女らの「人生の物語」に耳を傾け、ままならない身体を引き受けて歩む姿を描くことで、生きることの深みと喜びとを伝えるノンフィクション。
<目次より>
・心が暴走するのを止めるには ──物語を紡ぐ言語学者 川添愛
ⅰ 感じる
・考えなくても手が動き出す ──表現者ではなく、陶工として 黒木昌伸
・点字という光 ──唇をはわせて読む 藤野高明
・「守姉」が育んだ絆 ――沖縄・多良間島の子育て 佐久本たらま+桃原愛
・からだをメディアに対話する ──認知症の人と踊るダンサー 砂連尾理
・トビの意思を拳で受け取る ──猛禽類に学ぶ 菊池晏那
・島の人と解き明かす感覚障害 ──隠れ水俣病を追って 浴野成生
・湧き出てくる感覚をフィルムに ──山を撮る 野川かさね
・「手の記憶」を絵や塑像に写す ──マッサージする美術家 池上恵一
・「あわい」の感覚を取り戻す ──文字や論理を超えて 安田登
ⅱ 超える
・だからAIを超えられる ──物まね芸の極意 コロッケ
・女装という変身 ──メークは人を解放する 山田はるか
・何歳からでも人は変われる ──筋肉と向き合い、得た信念 谷本道哉
・神経を意識、動き始める足 ──装着型サイボーグで歩く 末武洋一
・手が動かなくても、心は動く ──分身ロボットで夢を叶えるバリスタ 藤田美佳子
・しし踊り ──引き出される野性 富川岳
・個を超えて、延伸する生命 ──三鷹天命反転住宅に住む 本間桃世
・生前の姿がそこに ──犬型ロボットを家族として 藤本博江
・「ただの友だち」 ──意味を超えて、共にいる 平田和毅+谷口莉乙
・堆肥になって地球に還りたい ──有機還元葬という選択 小野梨奈
ⅲ 届ける
・正気を失わせるほどの「何か」を届ける ──「独り」貫く魂の歌 友川カズキ
・いつでもどこでも言葉を ──祖父への思いがつなぐ「聞く文化」 上田渉
・ローカルな価値を言語化する ──原風景の地で人をつないで 田中輝美
・渾身のソロ、あるビートボクサーの誕生 ──楽器になる 河村潤哉
・失われゆく生物たちの海 ──潜る 高島篤志
・認知症の人の世界を見る ──ケアの現場で深める思索 日高明
・ここにしかない言葉を探し続ける ──原発の地で紡ぐ物語 奈倉有里
・熊野のざわめきに、父の声を聴いて ──中上健次との対話 中上紀
・ふたつのルーツを絵に刻む ──心の浄土説く住職 高橋大我
・ピカドン、五感で受け継ぐ ──被爆者の生に伴走 村上須賀子+河宮百合恵
ⅳ 輝く
・私だけの美しさを見せる ──義足のモデル 海音
・一級の食材に血が騒ぐ ──体に落とし込んだ理屈で 奥田透
・五感を超えて、暗闇の中を突き進む ──全盲のスイマー 高橋オリバー
・季節の移ろいを感じ、いまを紡ぐ手仕事 ──一点物の服を作る 居相大輝
・ちゃぶ台に込められた「和」の魅力 ──イスラエルから来た非戦の木工職人 ダニー・ネフセタイ
・字と向き合い、変わった人生 ──手書きの人 永井玲子
・身ひとつで生きる人の格好良さ ──社会を変えるサーカスをプロデュース 田中未知子
・身体からにじむ生き様を見せる ──ストリップの踊り子 牧瀬茜
・すべての演劇人のための身体表現メソッド ──人間のあり方を問う 鈴木忠志
・この顔だから巡り会えた ──一人芝居「悪魔」で問う、見た目問題 河除静香
ⅴ 向き合う
・キャンバスで、一つの魂に向き合う ──マタギ文化に生きる画家 永沢碧衣
・夫は運命共同体 ──臓器をもらう 早川麻里
・自然の中で、自分だけの感覚を見つめて ──子どもたちと生きる 諸岡江美子
・牛が流した涙、刻まれた痛み ──原発事故で迫られた殺処分 松本信夫
・からだごと笑えば、他者との垣根はなくなる ──スタンダップコメディー 清水宏
・手が伸びる、理性と衝動のはざまで ──盗みを重ねる 高橋香織(仮名)
・言葉を使わず、他者を感じる ──遊びで培うコミュニケーション 幸野ソロ
・無心で対する果てに「真の自由」 ──音楽を奏でるプロレスラー 矢口壹琅
・なぜこの場で、こんな死に方を強いられたのか ──沖縄の戦没者遺骨収集 具志堅隆松
・父に刻み込まれていた戦争 ──虐待の連鎖、トラウマに向き合う 藤岡美千代
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