本当のことを言おうか 1
本当のことを言おうか 1
著者/谷川俊太郎
出版社/岩波書店
サイズ/262ページ 19.5*13.5cm
発行(年月)/2025年10月
声は一対一のものなんだ
谷川俊太郎が、詩について、歌について、朗読について、絵本について、翻訳についてどう考えたか。谷川がもっとも精力的に活動していた時期の対談から約二十本を精選。第一巻には、父・徹三、鮎川信夫、大岡信、外山滋比古、矢川澄子などとの対談七本、谷川による貴重なひとり語り、谷川三十代の鮮烈な詩論を収録。(解説=高橋睦郎)
<目次より>
Ⅰ――対話
動物から人間になるとき(谷川徹三と)………(一九六一年九月)
父と子と家庭
青年期に影響を与えたもの
コスモスと世界政府
詩を考えてみる(山本太郎と)…………(一九六八年二月)
現代詩の難解さ
「詩」という言葉
ポカッとあいた穴
贋ものと独創
新しくなければ……
高見順さんと詩
歌にいたる詩(有馬敲と)…………(一九七〇年四月)
アメリカで聞いた詩人の朗読
聴衆との交流について(詩の朗読の経験から)
日本の言葉の構造(言葉を声に出すということ)
歌にいたる詩の形(書く、朗読する、歌う)
肉体的な言葉の回復(現代詩のこれからの方向は朗読へ、歌へ)
作詞と作曲との関わり
わらべ唄から
日本の文化と歌の“根”
歌の場、歌の対象
詩人の生きかた、歌い手の生きかた
日本語のリズムと音(外山滋比古と)………(一九七三年三月)
まず、声とは何か
二重言語を考える
朗読にとって意味とは何か
詩的言語と散文的言語
舌の快楽を失う
演劇性を回復する
はたして七五調はリズムか
西と東のリズムの違い
自己表現を超える
読者は聴衆である
活字文化から音声文化へ
“書く”ということ(鮎川信夫と)………(一九七三年六月)
邂逅
「書く」ということの位置
戦争体験と表現
「家」という問題
文学の未来と生活の未来
政治と文学と
マスコミ文化との対決
絵本とことばと……(矢川澄子と)………(一九七四〜七五年頃)
子どものころ、見たものは……
絵本以外のものが美意識を
絵本のことばとスタイル
リアルと抽象とナンセンスと
詳しいト書きでつくる
若い人たちと絵本
詩の誕生(大岡信と)………(一九七五年二月、三月)
詩の誕生とは?
詩が死んでいく瞬間
詩の社会的な生き死に
言語以前の〈詩〉
詩的原体験――谷川俊太郎の〈朝〉
詩的原体験――大岡信の〈夜〉
詩意識――世界の奥行きの深まり
詩における言葉と現実
和歌――和する歌
言語化された詩の出発
詩人の発生――普通人以上と以下と
現代世界の詩人の位置について
日本語の世界の豊かさ
散文脈を根にして――日本語の散文性評価
散文脈を対立物として――日本語の多様性発掘
Ⅱ――語り
声の現場………………(二〇〇二年)193
子どもの言葉とからだ
詩を朗読するということ
日本の語りもの
詩のなかの声
詩と歌の関係
語る技術
「からだ」から「からだ」に伝わる声
声は一対一で伝達するもの
声に耳をかたむける
メールの文体
マスメディアの語りへの影響
好きな音、好きな声
Ⅲ――エッセイ
詩人とコスモス……………(一九五五年八月)
なぜ私は詩をつくるか
私はどんな詩をつくるか
私はこのように詩をつくる
世界へ! an agitation……………(一九五六年一〇月)
解説 高橋睦郎
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