薪を焚く
薪を焚く
著者/ラーシュ・ミッティング
訳者/朝田千惠
出版社/晶文社
サイズ/312ページ 21.5*15.5cm
発行(年月)/2019年11月
冬は毎年やってくる
北欧の冬は寒い。屈指の寒冷地で古くから人は山に入り、木を伐り、薪を積んで乾燥させ、火をおこしてきた。薪焚きは生活に欠かせない技術として受け継がれ、いまもノルウェー人の生活文化に根づいている。
伐って、割って、積んで、乾かし、燃やす―― ただひたむきに木と対話する。そこに浮かび上がる、自然との関わり、道具への偏愛、スローライフの哲学、手仕事の喜び…。
本書は薪焚きの実践的な知恵と技を伝えつつ、エネルギー問題に取り組む社会の変遷、大気汚染を抑える燃焼技術の革新、チェーンソーや斧など道具の歴史、薪愛好者たちへの取材など、薪をめぐる人々と社会の物語を描き出す。
「薪を割っていると癒やされるからね。
なにも難しい作業じゃない。
実際、ただの繰り返しだ。
それでも、退屈しない。
日常生活のなかでは、だれしも
心に溜まっていくことがたくさんあるだろう。
…(中略) でも薪割り台を前にすると、
考えごとは終わり。薪づくりほど、
心地よく頭を空っぽにできるものはないね」
<目次より>
プロローグ――年老いた男と薪
寒さ
薪割りと癒やし/薪使用の衰退と復活/エネルギーと国民文化/煙の出ない火はない?/自宅でつくれるエネルギー……
薪人――ある独身男の土地に描かれた森
森
どこで木を伐るか?/森へ/軽食ではなく、食事を/決して乾燥しない薪/昆虫や害虫/月の満ちかけが意味するもの/恒久的なグリーン・エネルギー/最高の薪になる木は?……
道具
尖っていなくてはならない/森での道具/ノルウェーでよく使われるチェーンソー/斧/神の福音、油圧式薪割り機……
薪人――チェーンソーのパイオニアたち
薪割り台
「薪割り年齢」/長いまま割る/膝立ちでの薪割り/冬場の薪運び……
薪人――南風を受ける薪小屋
薪棚
屋根を付けるか、付けないか?/薪を積むときのちょっとしたコツ/樹皮は上か、下か?/薪積みの方法……
薪人――庭の彫像
乾燥
フマータ・ネラ/乾燥の時期/聖ヨハネの日には乾燥する薪/平衡含水率に達した薪/台所での研究/火に当たるとどのくらい暖まるのか?……
ストーブ
クリーンバーン革命/未来のストーブ/煙突のドラフトと空気の供給/ストーブの使用とメンテナンス……
炎
燃焼/焚き付け/大気汚染の最小化/着火は上から/夜間の暖房/灰掃除の芸術……
薪人――クリスマスの伐採とファヴン積み
エピローグ――バーニング・ラブ(燃える愛)
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