Coyote No.75
Coyote No.75
出版社/スイッチパブリッシング
サイズ/144ページ 26*19cm
発行(年月)/2021年11月
お日さまはあすこらへんで拝みます
十代の頃から宮沢賢治は故郷の山々をくまなく歩いていった。特に岩手山には魅かれ、健脚を誇るように何度も山行を決行した。山に登り、里に下りて、宮沢賢治は見た光景を忘れまいと、一所懸命にスケッチをして詩や童話を生成していった。
たとえば朝の霧の中で、山の一角が白く光って見える。朝の光がたんに何かに反射しているだけかもしれない。宮沢賢治はこの光はただの現象ではなくもっと深い意味があると考える。自然から自分へのメッセージなのだと。朝の山の中にいて心揺さぶられていく。自分と世界が呼応する瞬間がある。自分はここにいる。世界は目の前に開けている。
自然を知るために、今こそ宮沢賢治の山行を考えてみたい。宮沢賢治の原風景をとおして、作品の奥にある彼の思いを考える。見えない世界の不思議を発見する旅へ。
<目次より>
特集
山行 宮沢賢治の旅
interview
五十嵐大介
見えない世界の歩き方
poem
宮沢賢治「東岩手火山」
fieldwork
岩手山、空の課外授業へ
写真=上田優紀 文=奥田祐也
賢治の山旅
山と日本人のかかわり
essay
池澤夏樹
「銀河鉄道の夜」の夜
写真=阿部稔哉
宮沢賢治と
アインシュタインの「屈折率」
文=森田菜絵
poem
宮沢賢治
「一〇〇五〔暗い月あかりの雪のなかに〕」
cover story
イッセー尾形
再訪としての「銀河鉄道の夜」
poem
宮沢賢治
「小岩井農場 パート一」
fieldwork
北緯三十九度四十五分の世界
小岩井農場を行く
column
小岩井農場
宮沢賢治の時間歩行
構成=野沢裕美
cover story
イッセー尾形
再訪としての「小岩井農場」
essay
串田孫一
宮沢賢治の一生とその作品
fieldwork
晩年
たよりになるのは
写真と文=新井敏記
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for Readers
Foxfire
True to nature
Vol.9 奥山淳志
魔法の竪琴
ケルティックハープ奏者・松岡莉子
写真=朝岡英輔 文=齋藤巧
森へ 第4回
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写真=堀内成郎
最初の一歩 第75回
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ハダカだから
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