食べものから学ぶ現代社会
食べものから学ぶ現代社会
著者/平賀緑
出版社/岩波書店
サイズ/214ページ 17*10.5cm
発行(年月)/2024年1月
自分から、まずは小さく、考え動き始めること
豊かなはずの世界で「生きづらい」のは、経済学の考え方と私たちのリアルがずれているからかもしれない。古い呪文に囚われず、食べものから、現代社会のグローバル化、巨大企業、金融化、技術革新を読み解いてみよう。私たちを動かす資本主義のカラクリが見えたら、地に足をつけた力強い一歩を踏み出せるだろうから。
<目次より>
はじめに
今の世の中、なんで??……と思ったら
食べものから現代社会を考える
この本の読み方
序章 資本主義経済のロジックを考える~セオリーとリアルのズレ
経済モデルと現実の世界とは違う
使うためのモノと売るためのモノは違ってくる
「使える」価値より「売れる」価値
売らなくては儲からない、売り続けなくては成長できない
需要は供給側が促し、取引はマネーゲーム化している
資本主義的食料システム
1章 小麦を「主食」にした政治経済の歴史
ウクライナ戦争によって世界が飢える!?
食べものから、売って儲ける「商品」へ
小麦を大量生産・大量消費するとは
近代日本に輸入された「メリケン粉」
売り続けなくては成長できない
小麦の価格も「金融商品」に
2章 現代社会のグローバル化~「比較優位」とは思えないモノカネの動き
グローバリゼーションと貿易拡大の背景
「肥満を促す食環境」も輸出する 米国→メキシコの話
アグリフード・グローバル・バリュー・チェーンの発展
食品も「Assembled in Japan(日本で組み立て)」?
輸入品はなぜ安い?
食や農も組み込まれているタックスヘイブンの世界
なぜタックスヘイブンを理解することが重要なのか
3章 現代社会の巨大企業~「完全競争市場」なんてどこに?
貿易の主体は企業
巨大化するアグリフードビジネス
日本のアグリビジネスと食料自給率
輸入原料を多用する食品製造業における企業集中
現在の総合商社と大手食品企業群
巨大企業が求めた、原料の大量調達と商品の大量販売
大きいことは良いことか?
4章 現代社会の「金融化」~「潤滑油」というよりギャンブラー
「金融」「金融化」とは
食べものも農地も金融商品に
すべての取引がマネーゲームに
なぜ、これほど金融中心の世界になったのか(背景)
現在の「資本家」とは誰のこと?
金融本来の機能を取り戻す
5章 現代社会の技術革新とデジタル化~イノベーションで世界を救う?
イノベーションは誰のため?
投資や投機は新しい技術を求める
ビッグデータを握るのは誰?
技術と人と自然と
おわりに
現在の経済学の課題は、成長より「格差」
資本主義経済が削ってきたもの
小さく、分散して、自主的に動き始める
注
あとがき
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<関連書籍>
<a href="https://slowbooks.securesite.jp/shop/products/detail.php?product_id=1877">『食べものから学ぶ世界史』</a>
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