立ちあう保育
立ちあう保育
著者/村中李衣、相沢和恵
出版社/ミズノ兎ブックス
サイズ/216ページ 21*15cm
発行(年月)/2024年3月
おれが迎えにいっちゃるけえ!
教え導くという関係でなく、子どもと保育者と保護者が共に成長しあい、子どもたちの生きる場所にそのまま立ちあう保育者のまなざし。
時代が変化し、保育者に要求される仕事量や内容がどんなに変わっても、子どもと保育者と保護者が共に育ちあうことをぶれることなく続けるにはどうしたらよいか。
こぐま保育園(山口県)のさまざまな記録(写真・日報・月報・連絡帳など)をヒントに、保育の原点と保育記録のあり方を再考する。また、保育や保育記録における本当の物語とは何か、児童文学の世界に身を置く著者(村中李衣)の視点から考察。保育者が撮った「写真記録 人生が立ち上がる瞬間」(80p:カラー写真)には、子どもたちが生きるそのままの姿が写し出され、子どものいのちが伸びゆく瞬間瞬間が捉えられている。
<前書きより>
保育の場は、子どもも保育者も、それぞれが自分の生涯の完成に向かって成長を続けていく現場であり、保育者は、子どもたち一人ひとりの人生に立ちあうとともに、自分の人生にも立ちあっている。
「人生に立ちあう保育」とは何か。それを探る手がかりを、山口県のこぐま保育園に見つけた。
こぐま保育園の保育者たちが50年間、保育をしながら撮りためた映像や写真、日報・月報・保護者との連絡帳などの保育記録を照らしあわせていくうちに、子どもと共に生きる現場がここにある、と確信したのだ。
こぐま保育園は、1973年に開園し、2023年12月に50周年を迎えた。時代が変化し、保育者に要求される仕事量や内容がどんなに変わっても、子どもを育てるのみでなく、子どもと保育者と保護者が共に育ちあうことをぶれることなく、続けている。
本書では、そうしたぶれのなさを支えているさまざまな記録(写真・日報・月報・連絡帳など)を取り上げ、子どもの人生に立ちあい、そしてまた、保育者自身の人生に立ちあい、子どもと保育者が共に成長を続けていく様を読者と共有したい。
<目次より>
はじまりのはじまり
こぐま保育園ってこんなとこ!
写真記録 人生が立ち上がる瞬間
ふれる / あげる/ひとりじゃない/ なく/バランス/になう/わたしたちは自然のかけら/つながる/みんなが生きる場所/羊とともに
「こぐま」の写真に気づかされること
第1章 子どもたちが自分で紡いでいく物語
保育記録における本当に必要な「物語」を考える
羊ものがたり~生と死に向き合う~
パート1:1代目くるみと子どもたち
パート2:すももの死とさくらのお産計画
パート3:さくらのお産とみかんちゃんとの別れ
新しい「物語記録」にむけて/「こぐま」の言葉
チポリーノものがたり~SHOWづくりの日々~
記録のかたちは、保育のかたち/「チポリーノ」を子ども自らが選んだということ
「こぐま」の保育・保育記録から学べること
子ども自身が生きることのプロデューサー/保育記録のあり方再考
第2章 子どもたちとの日々から保育者が成長していく
保育者にとっての保育記録~迷いの足跡~
新米先生の覚悟が育つ1年間
パート1:子どもたちの仲間づくりに立ちあう
パート2:昨日を乗り越え、今日をていねいに
パート3:たいへん! に立ちあう
保育者と保護者をつなぐ日報・連絡帳
熱中先生の4年間の軌跡
日報・月報に見る保育者の成長/今この時も、紡ぎの糸は切れない
保育者も成長する保育記録を
第3章 人間の根っこがのびていく
全面発達の視点から子どもの成長をとらえる
見つけた! カエル‼︎
平らかな友達関係/異年齢保育の中で育ちあう
泥ファッション
納得の1日をもたらす「労働」/やり遂げる過程を見守るまなざし
火よ 風よ
「生きる知恵」を体得する/一瞬を信じ見届ける
柿とり
ふたりの挑戦から、みんなの挑戦へ/子どもを信頼するまなざし
キャベツをペリペリ
全身にみちていく充足感/想定外の子どもの行動を受けとめる
石塀 進む
身体の賢さが養われる全身の活動/
自由な行動の中で培われる体力・知力
日向ぼっこ
自然からよろこびをもらいうける/
自然の中でもらいうけるいのちのサイン
ねらいとねがいの行きつく先
インタビュー「創るひとびと」
鍬入れのとき ~園の創始者、木村照子先生~
バトンを受け継ぐ ~2代目園長 中村淳子先生~
子どもも大人も主人公 ~宇部こぐま園長 中島美那子先生~
変わっていく中で変わらないものを守る~こぐま山の保育園園長 今井玲子先生~
だから「こぐま」にいる 全体のまとめに代えて
「こぐま」の語りかた 宮川健郎
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