食の思想
食の思想
著者/小林カツ代
出版社/河出書房新社
サイズ/200ページ 17.5*11.5cm
発行(年月)/2017年4月
食べつづけてゆく、ということ
一人でも『家庭料理』と思いたいけれど、
一人暮らしを家庭と呼ぶかどうか。
家族とでもいいし、
一人が自分のためだけの、
個人が楽しむために作る料理でもいいし。
うちで作ってただ食べるそのことを
なんて呼べばいいかなァ。
小林カツ代さん。お亡くなりになって後も親しまれ続ける、戦後日本を代表する料理研究家であるカツ代さんが、「家庭料理」 「人生と食」 「女性と家庭料理」 について語る。食との向き合い方を、しみじみ考えさせてくれる。
老いるというのは、一人になること。
だったら、最初から、自分は一人だって、
わかっていればいいんだと思う。
老いに向かって簡素な生活にしていくには、孤立することを恐れずに生きること、と言うカツ代さん。それは個人の料理のスタイルのみならず、国家レベルでも同じであると説く。
何年か前は、おにぎりなんて、
誰がにぎっても同じだと思い込んでた。
でも、そうじゃないのね。
三人にぎれば、三人とも違う味がする。
そして、そのうち一人だけ
ほんとうにおいしいおにぎりを作るひとがいるとすると、
それはもう握り方だけの問題じゃない。
「気」なんですって。
食べること。食べ続けてゆくこと。それは、平和であり、どう生きるか、ということでもあるのだ。
<もくじ>より
第一章 日常茶飯
スリムに老いる
ひと皿盛りのススメ
「今」だからこそ、この料理
本当のことはひとつじゃな
戦場(?)で教わったこと
ヤーダヘンだ!!
ひらめき、いちばん!
「おいしい」知識
宇宙の法則、自然の力
これ、素朴なギモンです
料理は「気」から
ヤダァ
第二章 小林家の料理哲学
小林カツ代&ケンタロウのキッチン対談
毎日のご飯おいしく食べたいね!
第三章 私の料理はどこからきたか
講演 自然が教える私の料理
第四章 食べつづけてゆくということ
一貫性なき話
『海からの贈物』
川と水と私
ほんとにおいしいもの
金魚すくい
いるだけで
今思うこと(一九九五年春)
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