暗闇に手をひらく

著者／大崎清夏
出版社／リトルモア
サイズ／136ページ 17*11.5cm
発行(年月)／2025年1月

歩いて、休んで、また歩いて、それだけ。

人間の作った小さな場所では
言葉はときどき、信じることが
震えてくるほど難しい。

想像もつかなかった光景を見て
何も持たずに逃げてきたあなたを
下ろした両手は抱きしめる。
(巻頭詩より)

軽やかに言葉と遊び、現実を深く見つめる詩人・大崎清夏。『地面』、『指差すことができない』(中原中也賞受賞)、『新しい住みか』、『踊る自由』に次ぐ、待望の第五詩集。

自分の手で作。こと、描くこと。辞書にない私の言葉を持って生きること。戦争も災害もある今を生きている私たちが口ずさむと力になる、歌のような詩。(私の生活はこっちだ、)と標になる31篇。