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花びら供養

花びら供養

通常価格 ¥2,750 JPY
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著者/石牟礼道子
出版社/平凡社
サイズ/296ページ 19.5*13.5cm
発行(年月)/2017年8月

 

人は何のために生きるのか

『石牟礼道子全集』未収録の、主に2000年以後に書かれた珠玉のエッセイ40篇を中心に1冊に。水俣の記憶を磁場に立ち上がる独自のコスモロジーは、一片の花びらに捧ぐ祈りのよう。この世をやわらかに包み込み、時に鋭く、その不条理を照らし出す。著者・石牟礼道子さんが、現代に伝え残したかったメッセージとは。(編集 渡辺京二)

 

月の満ち欠けや、潮の干満を
暦の日めくりにして暮らしを立てているのは、
船に乗る人々ですけれども、
満月になるとわたしのようなものでも、
夜空を見上げている自分に気づきます。
満々たる月と向きあうときの、
あの神秘な永遠というものを、
昔の人たち、そう、ご先祖たちから
贈られていると思える夜です。

 

あの方々が信じておられる小さな神々の世界というのは、
存在全体に対する知性といったらいいでしょうか、
信仰といったらいいでしょうか。
人間の作り出した知識の世界、
近代文明の世界は、人間が作ったわけですが、
否定なさるわけじゃないんですけれども・・・
所詮書物で覚えた知識など、
脚下にも及ばないぐらい大きな存在、
存在として私たちの前に投げかけておられるんですね、
その問いを。

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