猪熊弦一郎のおもちゃ箱
猪熊弦一郎のおもちゃ箱
著者/丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(監)
出版社/小学館
サイズ/256ページ 22*15.5cm
発行(年月)/2018年2月
美術館には街の教会のような力がある
「いのくまさん」 香川ではそう呼ぶひとが多いという、画家・猪熊弦一郎さん。その名は知らずとも、三越の包装紙を目にしたことのあるひとは多いはず。「華ひらく」 と題された包装紙は、いのくまさんと「アンパンマン」の作者、やなせたかしさんのコラボレーションによるものです。
パリでマティスに師事し、藤田嗣治から「ちゃん」づけで呼ばれる仲だったいのくまさんは、多くのひとから愛される、自由な絵を描く、自由なひとでした。道端で拾ったゴミも、お菓子の包み紙も、彼の手にかかれば美しいオブジェに。常に二人三脚だったパートナーの文子さんをモデルに、たくさんの絵を描きました。描く対象はいつでも「自分の愛するもの」。90歳で亡くなるまでロックを聴きながら、明るく明るく生きました。
本書には、時代を追って紹介する愉しい作品の数々や、世界中で集めたビンや小物などのコレクションなど、見ているだけで明るい気持ちになる作品と、こころあたたまる物語が収められています。「美のわかる人を育てたい」 子どもたちに向けられた、いのくまさんの眼差しの優しさといったら! 長らく絶版だった 『画家のおもちゃ箱』 を再収録。美しい写真も多数掲載。いのくまさんの生き方に触れ、こころ晴れやかになる本です。
誰も彼も自分の仕事を
大事にしていれば
いゝ世の中は
自然につくられてゆくと思う。
ひとりひとりがリラックスして思い思いの時間を過ごし、
優れた芸術作品を自由に好きなだけ見ることで、
不思議と生き返ったような心持ちになれる。
子供の世界のなんと正直で、ホホエマシイことか。
私は出来上がった1枚1枚をとり上げて、
心から純な心にかえり、
きれいな笑いが次々にこみ上げてきた。
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