モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語
モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語
著者/内田洋子
出版社/方丈社
サイズ/350ページ 19.5*13.5cm
発行(年月)/2018年4月
世の中に自分が信じるものを届けたい
かつて、籠いっぱいの本を担いで、イタリア中を旅した行商人たちがいた。彼らのおかげで各地に書店が生まれ、「読むということ」が広まった。行商人たちはみな、イタリア・トスカーナの山深い村の出身であった。その村の名は、モンテレッジオ。
本を愛し、本を届けることに命を懸けた人々。危険を冒して禁書を扱った時代もあった。本を運んだ行商人が、イタリアの歴史を底から変えた。彼らの目利きぶりに、イタリアの出版社も一目置いた。これまで書き残されることのなかった、名もなき行商人たちの小さな歴史を追う本書。本と、本屋の原点を知り、熱いものが込み上げる。
「モンテレッジオ人がしないで、誰がする。文化は重たいものなのです」
「売れる本というのは、ページに触れるときの指先の感触や文字組み、インクの色、表紙の装丁の趣味といった要素が安定しているものです。<あの出版社の本なら>と、ひと目でお客に品格をわかってもらうことが肝心ではないでしょうか」
「残念ながら、すべての本を仕入れることはできません。本屋は、売る本を選ばなければならない。選んでいると、しみじみ幸福な気持ちになります。そして、選んだからには真剣に売ろう、と背筋が伸びます」
「モンテレッジオの行商人から本を買うということは、独立への第一歩を踏み出すということでした」
<目次より>
1 それはヴェネツィアの古書店から始まった
2 海の神、山の神
3 ここはいったいどこなのだ
4 石の声
5 貧しさのおかげ
6 行け、我が想いへ
7 中世は輝いていたのか!
8 ゆっくり急げ
9 夏のない年
10 ナポレオンと密売人
11 新世界に旧世界を伝えて
12 ヴェネツィアの行商人たち
13 五人組が時代を開く
14 町と本と露店商賞と
15 ページに挟まれた物語
16 窓の向こうに
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