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原民喜 死と愛と孤独の肖像

原民喜 死と愛と孤独の肖像

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著者/梯久美子
出版社/岩波書店
サイズ/272ページ 17.5*11cm
発行(年月)/2018年7月

 

孤独は僕を僕にした

『夏の花』で知られる作家・詩人、原民喜(1905―51)。死の想念にとらわれた幼少年期。妻の愛情に包まれて暮らした青年期。被爆を経て孤独の中で作品を紡ぎ、年少の友人・遠藤周作が「何てきれいなんだ」と表した、その死。生き難さを抱え、傷ついてもなお純粋さをつらぬいた稀有な生涯を、ノンフィクション作家・梯久美子が書き下ろす、傑作評伝。

“戦後の東京にひとり戻った原は、死者たちを置きざりにしてしゃにむに前に進もうとする世相にあらがい、弱く微かなかれらの声を、この世界に響かせようとした。そのために詩を書き、小説を書き、そしてそのあとでかれらの仲間入りをしたのである。もっとも恐怖していた死に方を選んで。“

“まず生きのびられまいと思っていた自分が、なぜか無傷で生きのびた。幼い頃から怖れ、怯え、忌避してきた現実世界、それが崩壊したとき、生きる意味が、まさに天から降ってきたのだ。”

“幸福な日々の思い出と、彼女がいまも側にいるという気持ちが必要だった。彼女が見ていてくれるという思いがあったからこそ、原は仕事をすることができた。結婚した当初に貞恵が言った「お書きなさい、それはそれはきつといいものが書けます」という声は、最後の作品を書き終えるそのときまで、原の耳に聴こえていたに違いない。”

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