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みな、やっとの思いで坂をのぼる
みな、やっとの思いで坂をのぼる
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著者/永野三智
出版社/ころから
サイズ/256ページ 17.5*12.5cm
発行(年月)/2018年9月
考えとらん人は、おらんとよ
不知火海を見下ろす丘の上に、水俣病センター相思社はある。2004年の水俣病関西訴訟の勝訴にともない、「自分も水俣病ではないか」との不安を抱える数千の人たちが、いまも患者相談に訪れる。故・石牟礼道子はこの場所を、「じゃかなしゃば(もうひとつの世)」と呼んだ。
著者は、相思社での患者相談などを担当する日々の中で、自分の生まれ故郷でいまもタブーとされる水俣病事件の当事者たちと接するようになり、機関紙で「水俣病のいま」を伝えるための連載「患者相談雑感」を開始した。本書は、本連載に大幅に加筆して一冊にまとめた記録。
「これまでこんなこと、
誰にも言ったことはありまっせん」とか、
「人前で言う話じゃあ、ありませんもね」
とか言いながら。
何十年も心に抱えていたものが
どっと溢れだしたようでした。
石牟礼さんに、患者の方と接するときの苦しみを
吐露したことがありました。
患者の痛みを前に何もできない自分が
不甲斐ない、泣きたくなると。
すると彼女は「悶え加勢すれば良かとです」
と言いました。
「むかし水俣ではよくありました。
苦しんでいる人がいるときに、
その人の家の前を行ったり来たり。
ただ一緒に苦しむだけで、
その人はすこぉし楽になる」
<目次より>
第1章 「私も水俣病だと、娘には言わないでください」
第2章 なぜ患者相談か
第3章 差別してきた人たちもまた患者となる
第4章 悶え加勢する
第5章 「息子に蹴られた背中が痛くて」
第6章 ”私”が当事者だ
あとがきにかえて 問われて語り始めるとき
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