本を贈る
本を贈る
著者/若松英輔 / 島田潤一郎 / 牟田都子 / 矢萩多聞 / 橋本亮二 / 笠井瑠美子ほか
出版社/三輪舎
サイズ/304ページ 19.5*13.5cm
発行(年月)/2018年9月
※<三刷り 表紙カラーはオレンジ色です>
私たちは言葉を贈ることもできる
本は「商品」として工業的に生産、流通、消費されている。しかし、それは同時に、宛先のある「贈りもの」でもある。作家、編集者、装丁家、校正者、取次、本屋まで、「贈る」ように本をつくり、本を届ける10人の手による小論集。1冊の本の向こう側に、たくさんのひとの、たくさんの想いがある。
ぼくらは生活のなかで多くのものに囲まれながら、
それらをつくった人がいること、
彼らがどんな風に働き、暮らし、
何を見て、考えているのか知らない。
何に悲しんでいるのかを知らない。
「ほんとうはこう書きたかった」という形は
著者の頭の中にたしかにあるはずなのに、
ゲラがそれに追いついていないように見える。
そんなときにどうすれば
著者の頭の中にある形のことばに近づけられるのかと、
想像力をふりしぼるのが校正なのではないか。
その行為は「読む」というよりも、
まだ形になっていないことばに
「耳をすます」というほうが近い気がするのです。
一点一点の本を丁寧に届けていくことが営業の仕事。
ややもすると右から左へと効率的に
モノや情報を流すのがよしとされる時代にこそ、
自分の手を動かして作り上げていく感覚は
常に持ち合わせていたいのです。
<目次より>
本は読者のもの / 島田潤一郎(編集者)
女神はあなたを見ている / 矢萩多聞(装丁家)
縁の下で / 牟田都子(校正者)
心 刷 / 藤原隆充(印刷)
本は特別なものじゃない / 笠井瑠美子(製本)
気楽な裏方仕事 / 川人寧幸 (取次)
出版社の営業職であること / 橋本亮二 (営業)
読者からの贈りもの / 久禮亮太 (書店員)
移動する本屋 / 三田修平(本屋)
眠れる一冊の本 / 若松英輔 (批評家)
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